「 iPod shuffle に関する個人的見解 part.2 」 からのつづき)
 それでは iPod shuffle とは何なのか? この商品はただの「iPod の廉価版」 ではないと考えます。

 実際、「音楽を聴く」という行動において、人間側のスタンスは 「鑑賞する」場合と「聞き流す」場合に別れると考えます。 前者の場合は「聞きたいときに聴きたい曲を」という iPod のコンセプトは 確かにしっくりきます。
 ですが後者のように「聞き流す」という場合、 iPod にもプレイリストという 仕組みはありますが、基本的には「選んで聴く」というスタイルに縛られます。 ところが、iPod shuffle は 根本的に選ぶと言う作業が必要になっても楽曲データを転送する際だけで、 言うなれば iPodiTunes の 機能そのものを切り出した 「パーソナルジュークボックス」 であるならば、 iPod shuffle は、 自分のリクエストだけを聞いてくれる 「パーソナルラジオ」 のようなもので、 コンセプトそのものが全く違う商品であると思うのです。
 また得てして、「聞き流す」シチュエーションでは、 iPod すら大きすぎる と思えることが多く、フラッシュメモリプレーヤである iPod shuffle の フォームファクタもマッチするのではないかと考えます。

 現状、このような iPod shuffle のコンセプトが、 すべての購入者に理解されて売れているとは思いませんが、 時間が経てば iPod とは 明確に棲み分けできる商品として定着すると思われます。
 だからこそこれまでのフラッシュメモリプレーヤではなく、 iPod shuffle を 個人的にも使ってみたいのです。