昨年 9 月に民主党が政権交代を実現して早半年。
 民主党からも政治と金の問題が取り立たされ、 野党となった自民党がそれへの追求に躍起で、 本当に大事なことは何も決まらずと、 ちまたではやっぱり同じ的な発言、報道が見受けられるようになってきましたが、 個人的にはまだ半分支持、半分不支持です。
 看板が違うだけでどちらも同じ政治家ですがな、 所詮同じ穴の狢と言う意味で不支持、 さんざん自民党に食い散らかされた国を 半年で劇的に変革させるなどそりゃ無理というものと言う意味で支持です。

 ただ民主党が政権を担うようになっても変わらず思うことは、 この人たちもみんなが勝ち組になる世界を作ろうとしているんだと思うことです。
 最近、「勝ち組、負け組」なんて言葉、とんと聞かなくなりましたが、 ボキャブラリーが少なく他に適当な言葉が見あたらないので使いますが、 当然単に負け組を作ればいいとも思ってませんし、 自分がみんなのために負け組になろうと言うほど人間できていません。

 今の世の中、チャンスが少ない、はい上がれないこともそうですが、 たとえ同じ土俵にあがるチャンスが回ってきたとしても、 勝ち組が必ず勝つ仕組みができあがっていることの方が問題のように思います。

 例えば何かのシステムの発注で大手と競合になったとします。その際、条件に ISO うんたらの資格を持ってることと言われるだけで、どんなに優秀な技術を持っていても、 その資格を持たない中小は大手に勝てません。
 だったらその資格を取ればいいんちゃうん?
 と言われるかもしれませんが、この手の資格ってとるのにもお金がかかれば、 それ以上に維持することにお金がかかります。
 結局資金力のある勝ち組には、勝負の本質で勝てる見込みがあっても、 ルールで反則負けにされてしまう、 いやそもそも土俵に上がれなくされてしまう仕組みができあがってしまっていて、 それが年々増えていく傾向にあります。

 もっと身近な例を上げれば、特許なんかがそうです。資金豊富な勝ち組であれば、 手当たり次第特許を出願できますが、例えば個人や中小で いくつも出願となるとちょっと気軽には捻出できない額が必要です。

 ISO なんたらとかの資格が悪いとか、特許制度が悪いと言ってるわけではありません。 この勝ち組しか勝てない状況を是正するのであれば、お上決め打ちの狭い狭い適用範囲の補助金を積むより、 例えば資格とったり、維持するためのコストをもっと安くするとか、 もうちょっと考えてほしいものです。
 一応税金を払っている立場として。

 みんなが勝ち組になる世界なんて創れっこない。
 望むのはどんな状況下でも常に公正な舞台で真っ向勝負のできる世界。 たとえ今勝ち組でも油断して勝負に挑めば負ける世界。そして今負けても、次勝てばいいと思える世界。
 それが資本主義という社会でしょう?自分はいつもそう思っています。