「 因縁 iPhone にリベンジ ドコモ期待の対抗馬『 Xperia 』」
「 ソフトバンク、 Android 2.1 搭載の『 HTC Desire 』を 4 月下旬に発売」
(以上、 ITmedia より)

 何か最近、不自然なほど唐突にスマートフォンが盛り上がっているような気がしますが、 このことも手伝ってかよく聞かれるようになったことがあります。

「音声端末ってなくなるの?」

 まぁ要は世の中の携帯電話はみーんなスマートフォンになるのか? という意味だと思います。
 どう答えたものか?と最初は面白がって話しも膨らませてみましたが、 最近はちょっと飽きました (^^;

 文化論的な話しで展開するのなら、 メールやウェブでは表現できないこと、伝わりにくいことが、 言葉にすると一瞬で伝わることもあります。
 もちろんその逆もしかりです。
 ゆえに、人間が音声でコミュニケーションをとる限り、 物理的な距離を超えて音声を伝達するというデバイスがなくなるなんていう話が ナンセンスということはすぐわかります。

 技術論として話をするならば、そもそもこれだけ技術が進化して、 一人の相手を指定するために電話番号などという 10 桁もの数字の羅列をしてするなどということが、 表面化しすぎていることもそろそろ何とかすべきです。
 そしてそれが完全に打破できてしまえば、あの9つのボタンは必要なくなり、 そうすればいつまでたってもコードレス電話チックな今の形状を打ち破っても不思議ではありません。
 しかし、逆にあの板のようなスマートフォンで電話している姿が自然だと思いますか? どう考えても音声通話するにはあのスマートフォンの形状は適してないのです。

 根本的にスマートフォンか音声メインの携帯電話か、 という話自体がフォームファクターに捕らわれすぎです。
 固定電話がそうであるように、近い将来、 携帯電話もすべて IP パケットで電送されるように必ずなります。 そうしてデータも音声も一つのストリームで処理できるようになれば、 あとは入出力デバイスと接続するための近距離無線とキャリア回線をルーティングできる通信モジュールが、 どの端末の中にあるかだけの問題で、その端末の中にすべての機能、 メール・ウェブ、音声通話が一台になっている必要などないと思っています。
 通信モジュールが音声入出力ができる端末の中に入ってしまえば、 それは今の音声用携帯電話や、ヘッドセットのような形になるでしょうし、 メールやウェブを扱えるデータ端末に入れば、それをスマートフォンとか呼ぶのでしょう。

 結局、今は通信機能を持っているデバイスが、携帯電話会社の料金体系の都合上、 その能力を虜にして他のデバイスから使えない ( iPhone がテザリングできないとか、PC 繋いだら料金が青天井とか)ために、 スマートフォンだ多機能携帯電話だと言ってるだけです。
 音声であろうが、データであろうが定額で通信ができる状況が整えば、 きっと人間とのインターフェイスを持つデバイスの形状はもっと自由になります。
「スマートフォン」なんて言葉もあったなぁ。。。なんて遠い目で思い出す時代が、 そんなに遠くない将来やってくるのではないかと、個人的には思っています(願望含む (^O^; )。

「 スマートフォンは 2011 年末までに多機能携帯を追い抜く――米調査」 (以上、 ITmedia より)