そろそろ死語になりつつあるのではないかと思われる 「システムエンジニア」というたいそうな看板を背負って、 要は IT 関連システムの便利屋さんを生業にしていると、 昨今、よく会社からこういうことを言われます。
「すぐ事業化できるような新しいネットビジネスを考えろ!」

 すぐ事業化できるようなネットビジネス考えついたら、 すぐにサラリーマン SE てな職業とはおさらばしてますがな… というつっこみはひとまずおいといて、そういうことを考える時間を強制的に作らされたり、 この話題で他人とディスカッションをしたりする機会を得ることになります。
 個人的には妄想好きのご託好きなのでこういう時間はそれなりに楽しく過ごせるのですが、 その時に頭の中にできあがった思考を、記憶の忘却に任せて無に帰してしまうのはもったいなく思い、 せっかくブログなんてことを続けているのでここへ文章としてまとめていこうと思い立ちました。

 さてまずなにから書くかと考えたときに、 今現状のネインターネット上のビジネスに対して常日頃感じていることをまとめておくことにしました。

 今のネットビジネスは誤解を恐れずに一言でいうと「日本では終わってる」と感じています。
 現実世界のビジネスモデルをネット上に置き換える物販のようなサービスは、 こと日本においてはリアルビジネスのしがらみを拭いきることは後発・新参には難しく、 またどうしても世界に打ってでるサービスを立ち上げるとなると 物流という非常に難しい問題を解決しなくてはなりません。

 となるとリアルな物品が流通しないアプリケーションサービスなどでは広告収入をあてにして ビジネスモデルを構築するのが常ですが、 これは日本の場合、ネット広告収入そのものの単価が非常に低いために、 一気に突き抜けるほどの勢いでユーザ数を伸ばさなければ、このモデルは成立しません。
 フリーミアムと呼ばれるネットビジネスで成功例の多い諸外国の場合、 そもそもネットの広告収入が日本とは桁違いになるほど大きいですし、 すぐに広告収入でモデルが成り立たなくても とんちんかんなビジネスでなければベンチャーキャピタルなどから資金を調達することも、 少なくとも日本よりは門戸が広いのです。
 日本では新規ビジネスというとすぐに IPO (株式公開)に向かいますが、 最近だと FacebookTwitterGroupon など あれだけ大きくなっても株式による資金調達には走らない理由の一端はそういうところにもあるのでしょう。

 急成長するまでの基礎体力となる資金がまず手に入らない。 なんとかこうにか立ち上がったとしても、成長期に入るまで資金を得つづけられない。
 だから世界を見渡しても日本発と胸を張れるサービスで、 全く無名の一個人がネットビジネスで急速に台頭してくることはないのですし、 世界を征するアイデアは海外に飛び出して実現するか、たとえ日本で一時成功を収めたとしても、 出る杭として打たれるか、海外の企業に買収されるか…結局日本という国には何も残らないのです。 だからこそ「日本では終わっている」と感じるのです。

 そんなぐだぐだ考えてたら起業などできるか!失敗しても次を考えればいい!!
 そう言う人もいるでしょう。確かによく聞きますその台詞。しかし、それは成功してから言える台詞で、 個人では返しきれない借金を背負って這いつくばるしかできない人間から 少なくと私はそんな台詞は聞いたことがありません。

 これは妄想論です。ねらうは一撃必殺。 成功しなければご託を並べる意味などありません。それこそ寝言です。

 かといって悲観論を並べ立てても生産性はなく無理無理で話が終わってしまいますし、 愛国主義者でもないので日本でビジネスを起こして 国内外の企業に売り払ってしまえればひとまずこれを成功としましょう。
 そして物販より「情報をそのものを売る」もしくは「情報を作り出すモデルを売る」というビジネスが 個人で資金力が潤沢でなくても実現しやすいように思います。 「金も物もなければアイデアを売る」これしかないでしょうし。

 こういう方向で最近、ずっと思考を続けています。

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 こういう話を今後、気が向いたときに続けていこうと思いますが、 もしこのエントリを読んで感想なり反論なり、私に足りてない知識をご教授いただくなり 何でもかまいませんのでコメントなどいただければ幸甚です。
 できあがった原稿があってエントリしているわけではありませんので、 もしご意見などがいただければ可能な限り反映して、今後、思考を続けていければと思っています。
 めざせ!成り上がり成金!! q(^O^)p
# ただし炎上は勘弁です m(_ _)m