「 2008 年度のスマートフォン市場、前年比 68 %増の 158 万台」ケータイ Watch より)

 日本でも着実にスマートフォンの市場は広がっているようで、 TV 見たり、音楽きいたり、ゲームしたりと高価なおもちゃのような携帯電話ばかりでどうよ? と常日頃思っている人間としてはうれしい話です。
 しかし…
同調査では、「携帯電話市場が低迷する一方、海外メーカー製端末が相次いで導入されたことや、 キャリア各社が積極的な導入に踏み切ったことが増加要因」としている。
 積極的?
 ソフトバンクモバイル は別として、 マイキャリアである au は全く興味ないようにも思えますし、 ドコモ もそんなに種類ありましたっけ?
 そもそも携帯電話を作っている会社が国内でこれだけあって、 アクティブにスマートフォンを売っている会社が何社ありましたっけ?
 それは裏返すとまだまだ市場は広がる余地があると言うことなんでしょうけど。。。

 もう一つ気になったこと。
 この手の調査って必ずと言っていいほど
同調査では「スマートフォンにとって、携帯電話とネットブック、 MID(Mobile Internet Device)がライバルとなる」と指摘。
と締めくくられることがおおいですが、果たしてそうでしょうか?

 人間同士のコミュニケーションがある限り音声でのコミュニケーションがなくなることはありませんし、 そのためのデバイスが現状の携帯電話よりサイズが大きくなることも、 小さくなることもないように思えます。
 どのようなデバイスにも最適なサイズというものがあって、 タイプライターの時代から文字の入力に使われるキーボードは、 万人が使える限界のサイズというのが、経験的に定まりつつあります。
 そのサイズと携帯電話のサイズには明らかに一線を画する違いがあって、 スマートフォンという限りは、プロダクトデザインとしてどちらかのサイズに傾倒してしかるべきです。
 しかし、どこまで行ってもスマートフォンは PC の処理能力を上回ることはないでしょうし、 そうなるとスマートフォントは携帯電話の高機能化が PC 連携という方向で極まった製品と言うところが、 最終的な落ち着きどころでしょう。

 ネットブックという製品カテゴリが誕生して、 たとえ処理能力は十分でなくても、バッテリー駆動時間の長い、携帯するに十分に小さく軽い、 そして気軽に手に入る価格の PC という要求は確かにあることが証明され、 携帯電話はエンターテイメントという方向性の進化では、 そのサイズに入り込める機能に限界が見え始めています。
 ミニノートはその名の通りノート、スマートフォンはメモ帳といったところで、 似て非なるものです。スマートフォンのライバルというよりもう一つの進化の方向性として、 日本メーカーにそろそろ本気でスマートフォンに取り組んでいただきたいものです。