「 オリコン、PC 向け WMA/ATRAC 音楽配信を 11 月末で撤退」AV Watch より)
「 マイクロソフト、 MSN Music の音楽ダウンロード販売を中止へ」CNET Japan より)

 iPod と言うハード販売以上に、 携帯電話での音楽配信を除けば、 iTS の独走態勢は 当面逆転されそうにないように見えます。
 そもそも、現状の CD による音楽ビジネスで、大きなレーベルの傘の下、 小さなレーベルが運営していけるのは、市場サイズも利幅も十分以上に大きいからで、 インターネットによる音楽配信市場では、まだ少ない牌、少ない利幅を奪い合ってる状況で、 どこもかしこも配信さえ始めれば利益が望めるという状況ではないでしょう。
 Microsoft も、 以前は Windows Media Player を 通じて、複数の配信サイトから楽曲購入が出来ることを売りにしようとしていましたが、 Zune の発売に向けて MSN Music を閉鎖し Zune.net に集約していく方針を 示したこともこのことを証明しているように見えます。
 その時流を見切ったかどうかは知りませんが、 オリコン の決定に関しては賢明だと思います。
 個人的には、現状のレーベルが配信に手を出して、その戦略から 「こっちで買えて、あっちで買えない(=あれで聞けてこれで聞けない) 」状況を創り出すよりも、 作品としてよいものを、そして未だ世に出ていない才能の発掘に 専念して欲しいものだと思います。