「 KDDI 、 PC -携帯データ通信に定額制導入へ」ITmedia より)

 ある程度予想されることではあると思いますが、 おそらくこのデータ通信定額制は実現されるでしょう。 もちろん au が踏み切れば、 追随するように ドコモソフトバンク も 同様の料金プランを用意することは、 火を見るよりも明らかです。
 そうして徐々に安価に、定額制のデータ通信プランが用意されることに 反対はないのですが、そのうち固定系の通信事業者と同じ道をたどって、 同じことを言い出さないかは心配でなりません。

 固定系通信事業者(や ISP 事業者)も昔はせっせと道(回線)を作り、 インターネットという回線需要と通信量を爆発的に増大させるテクノロジの出現に 諸手を挙げて喜んでいたわけです。 そしてさらにその需要を喚起しようと、定額制に踏み切り、 広帯域化をがんがん推し進め、 どんどん道を造り、それを使う人がどんどん増えることで収益も増え、 またインターネットの公共性が強くなって、また需要が増え…と言う 好循環がこのブームを支えてきました。
 ところが、ある程度需要がサチってきた昨今、 良い道を造ってもそうそう売れなくなり、 また売れても安くで売らなければならなくなり、 これに加えて、作った路上を使って商売を始めた人たち (所謂、Yahoo!Google 等サービスプロバイダ)が 活況を呈してくると、手のひらを返したように
「おまえら人が造った道の上で、勝手に商売始めて何でかい面しとんねん… もっと所場代(回線費用)だせや…」
「誰に断ってこんなでかいもん( P2P トラフィック)転がしとんねん」
と、少々あっち系の方のようなことを言い出す始末 (台詞については多分に脚色あり… (^^;> )。

 現状、移動系通信事業者は、パケット定額に踏み切ったとはいえ、 携帯端末からの通信だけが対象だったので、おおよそトラフィックの増大が 収益の増大につながってきたわけです。 しかし、データ通信全般の定額化は、いよいよトラフィックと収益の 連動性をより希薄化させ、増え続ける膨大なトラフィックだけを 背負ってしまう危険性があります。
 そうなったときにまた手のひらを裏返されるとなぁ…と、 上記の記事を読んで深読みとも取れる不安に駆られています。