スマートフォンを使い始めて、まだ半年も経過していないのですが、 ドコモau の 2012 年夏モデルの発表が終わって、 個人的なスマートフォンの次の買い時を考え始めました。

 まず最初に今年の夏モデル、おそらくは次の冬春の国内モデルの大半が採用されている Android 4.0 に関してですが、特にうらやましいと思いません。
 周りに 4.0 を使っている人もいませんし、まだ自分が使っている、もしくは使いたいアプリケーションが、 それでないと動かないということもないからです。
 Apple も指摘しているように、 新バージョンの Android が登場しようが、端末の OS はキャリアもしくは製造メーカーまかせというのが現状で、 さらに Android スマートフォンが一般化すれば、この縛りのなさはいよいよ拡大していき、 最新の環境を使っている人はどんどん少なくなっていくことは明らかです。

 だからといって iOS が、 iPhone がうらやましいとも思いません。
 日本で iPhone のテザリング機能が解放されることは当面なさそうですし、何より iOS 自身も どれだけアプリケーションの機能を飲み込んでいけるか、どれだけリッチな UI を提供できるかと、 すでに OS としての進化が目立たなくなり始めています。
 ある程度使い方が固まったユーザーなら、 iOS がサポートしなくなっても、 まぁいいかですまされるようになるのではないでしょうか?

 最新の端末でうらやましいと思うのはバッテリーの容量がそもそも大きいこと。 バッテリー容量が大きい、持ちがいいところに惹かれて買った 我が MEDIAS PP N-01D ですが、夏モデルが出そろう頃にはバッテリー周りの性能に関して 何の自慢にもならない、単なるシグルコアの非力な機種となってしまうでしょう。

 これは致し方ないと思っています。
 ブームに火がついて、キャリア、端末から半導体メーカーの資本が今、スマートフォンというデバイスの 開発に集中しています。より高性能に、快適に… Windows が広まったときの PC がそうであったように、 ここ数年は性能は駆け上がっていくように一気に向上するでしょう。

 しかし、これはいつまで続くのだろう?とはたと考えます。 何の論拠もないですがまぁ二年程度だと思います。
 現状、PC でも微細化とトランジスタ数の増加は消費電力の問題から一時ほどの勢いはなくなっています。 消費電力の問題がよりシビアで、 バッテリーの容量や PC などよりフォームファクターの自由度が小さいスマートフォンでは より早くこの袋小路に行き着きそうです。

 なにより一途に性能を向上させたところで、そのパワーを何に使うのでしょう?
 ゲーム?それすらクラウドを意識するこの時代、端末は単にブラウザ、ビューワーでしかありません。 そのような端末に使い切れないほどのパワーは必要ないでしょう。

 スマートフォンやタブレットがあれば PC は必要ない。。。 そう言い放たれるほど PC では性能向上の必要性や用途に対する閉塞感がもう何年も打破できていませんが、 気にすることはないでしょう。スマートフォンにも同じ閉塞感が数年でやってきます。 なぜなら PC でできていたことが手のひらに収まって持ち歩けるようになっただけの話で、 まるで新しい世界を見つけたと思って釈迦の手のひらに飛び込んだ孫悟空というところでしょう…今のところ。

 この閉塞感を実感できるようになったら、次のスマートフォンの買い時かと思ってしまっています。
 すみません。悲観論です m(_ _)m