「 ライバルは JPEG -- MS 、新デジタル画像フォーマットを公開」CNET Japan より)

 JPEG というフォーマットに対して、現状不満があるかと聞かれれば、 特にないなぁという答えになります。しかし、画像フォーマットについて 不満はありますか?と聞かれると答えは違います。
 そもそもにして JPEG という画像フォーマットは「枯れた」ものですから、 今の技術を持ってすれば、高圧縮率で復元性の高いフォーマットを 考案することもできるでしょう。
 問題はそれを利用するときの利便性が果たして(即座に) JPEG にかなうのかというところです。
 音声(音楽)フォーマットに関しても MP3 という規格があり、 これに対して高圧縮率で復元性の高いフォーマットもあります。 しかし、現状もっとも流通しているフォーマットはおそらく MP3 です。これと同じことです。

 ただし、音声データに関しては著作権保護という観点から MP3 が敬遠されるシチュエーションはあります。 ではなぜ画像はそういうことが問題にならないのでしょう?
 昨今、ブログの流行によってホームページの数は飛躍的に増大しています。 中には「この画像どっから取ってきたの?著作権はクリアしてるの?」と 疑問に思う画像が、それこそ無数に転がっています。
 何でもかんでも DRM でがちがちに縛ることには賛成しかねますが、 だからといって音楽や動画には著作権保護は必要だが、静止画は適当でいいじゃない? とは思いません。
 そもそも IT 業界は、お金が絡むとフットワークが軽くなる業界ですが、 文化に寄与する産業となるためにも、 もう少し画像(静止画)についてもまじめに考えてはいかがでしょうか?